今回はTOEIC L&Rの攻略法について説明していきます。
この記事ではPART3と4の攻略法を紹介します。
英語学習者に人気のTOEIC L&Rですが、思ったよりスコアが伸びなくて悩んでいる人も多いと思います。
特に難易度の高いPART3と4については以下のような悩みを本当によく聞きます。
- 高得点者はどうやって問題を解いているの?
- リスニングパートが苦手
- PART3やPART4でなかなか点が伸びない
- PART3 or 4で先読みする余裕がない
- PART3 or 4で先読みしても質問の内容を忘れる
- PART3 or 4で選択肢は先読みする必要ある?
- PART3 or 4で先読みのペースが崩れた場合の対応は?
- PART3 or 4で問題はいつ解くべき?
PART3とPART4は「最初は苦手なことが多いけど、英語力が上がるとスコアが安定しやすいPART」です。
自分はTOEICを10回以上受験し、リスニング満点(495)を何度も取得して言います。
自分のTOEICベストスコアは985です。(L495 R490)LRそれぞれ複数満点(495)の経験あり。
この記事ではその自分の解き方をご紹介します。
最高点は満点じゃないんだね。
満点取る前に飽きたからね。でも985は2回、950以上も10回以上取ってるから受験者上位1%の上級者だよ。
なお、ターゲットとしては初心者の方というより、中級者以上でスコアが安定しない or 伸び悩んでいる方、英語力があるのにTOEICの形式に慣れずにスコアを落としている方、が対象です。
受験テクニックとかそういう話?
いや違う。持っている実力を正確に反映するための方法論。
TOEIC L&Rとは?
さすがにこのページを見ている人で「TOEICって何?なんて読むの?」というレベルの人はいないと思いますので、その辺の説明は省略します。
知ってるよ、って人は迷わず次のチャプターに飛んでください。
もしわからない方は公式サイトを見てみましょう。
公式サイトにはサンプル問題もあります。
更にどんな問題が出ているか知りたい人は「公式問題集」を購入して解いてみることをおすすめします。
「公式問題集」は本屋のTOEICコーナーではほぼ確実に売られていますし、Amazonでも簡単に購入できます。
最初はなんて読むのかわからなかったけどな。
無理にカタカナにするならトーイックだろうね。
今回の記事で扱うのはTOEICのうちTOEIC L&R(以下「TOEIC」)です。
TOEICは大きく2つのセクションと7つのパートにわかれています。
セクションはリスニングセクションとリーディングセクションの2つです。
PART1から4までがリスニング、PART5から7までがリーディングセクションです。
時間はリスニングセクションが約45分、リーディングセクションが75分の合計2時間の試験です。
問題数はリスニング100問、リーディング100問の計200問です。
こんな超基本レベルの情報から始まって大丈夫か?
最初だから一応マナーとしてね。次から本題だよ。
今回の記事ではPART3と4について説明します。
PART1と2は以下の記事で解説しています。
TOEIC L&R PART3 会話問題の解き方
PART3 会話問題とは
PART1は流れてくる1分弱の会話1つにつき用意されている3つの質問に対する正しい選択肢を選ぶ、というものです。
リスニングなので当然会話内容は印刷されていませんが、質問と選択肢はあらかじめ印刷されています。
この質問があらかじめ印刷されている、というのはPART3の大きな特徴です。
また、50秒程度の短い会話に対して、質問が3つもあるというのも特徴でしょう。
質問は全部で39ありますので、会話のセットは12セットあるということになりますね。
また、最後の3つは質問だけでなくあらかじめ印刷されている表やイラストについての会話だったりします。
また、基本的に会話は男性と女性のふたりのやりとりなのですが、同性同士の会話や3人の会話の場合もあります。
数年前の新形式で結構大きく内容が変わったPARTかな。
でも別に対策はほとんど変わらない。
PART3 対策 先読みをするかしないか
PART3は39題出題されます。これはリスニングパートの40%を占める問題数となります。
リスニングにおけるPART3の重要性はいうまでもないでしょう。
PART3(とPART4)は解き方が人によって大きく2パターンあります。
問題先読み(各セットの問題と選択肢にあらかじめ目を通しておく方法)をするパターンと、問題を先読みせず、会話やナレーションが流れ終わってから問題を解くパターンです。
先に言っておくと私は問題先読み派です。
先読みの利点は以下の通りです。
- 問題点を意識して会話を聞くことができる
- 会話が理解できたのに忘れてしまったということを防げる
これだけ?と思うしかもしれませんが、どちらも高得点を狙っていくには超重要です。
一方で先読みには以下のデメリットもあります。
- 先読みのペースが崩れると総崩れする可能性がある
- 先読みするには英語を早く読む技術が必要
- 問題点を意識しすぎて重要な情報を聞き逃す
- 会話を聞きながら解こうとしてしまう
- 会話が終わってから解く場合は早く回答しないと次の問題の先読みをする時間がなくなる
デメリットの方が数は多いです。
ですが、いずれも練習によってその発生可能性自体を大きく減らすことができます。
ちなみに、先読みしない場合のメリット・デメリットは上記の先読みする場合の逆です。
すなわち会話が流れている間は会話に100%集中して聞きます。
会話が終わった後に次の会話まで30秒ほどあるので、その間に時間をいっぱい使って回答します。
こちらは特に準備が不要のため回答のペースが崩れるということがないのが大きなメリットですね。
一方で、何を聞かれるのか意識していないので、聞こえていても詳細な情報を回答時には忘れてしまうことがあります。
大崩れはしない一方、満点を安定して取りにくいのが先読みをしないパターンかと思います。
英語力が高い人はそれだけ余裕を持ってリスニングできるので、記憶維持にエネルギーをまわすことができるから先読みしなくても満点取れる、という人もいるでしょう。
どちらが合っているかは練習で両方試してみて、自分に合っている方を探すことになります。
自分の周りでは先読みする人が多いかな。
そうだね。先読みする人の中でもさらにどこまで先読みするかは人によってわかれる。その辺りは次で詳しく。
PART3 自分が解いているときに注意していること
PART3を解くにあたり、自分が気をつけているのは以下の点です。
- 会話を聞いているときに問題の選択肢を見ない
- あらかじめ自分で決めた先読みルールを遵守する
これだけ?
まあね。でもどっちも重要。
順番に見ていきましょう。
1.会話を聞いているときに問題の選択肢を見ない
前提として、自分は先読み派ですが、質問だけ先読みします。
選択肢は事前には読みません。
これは以下の理由によります。
- 先読み時に選択肢まで読もうとすると大量の先読み時間の確保が必要となる
- 3問×4つ、計12個の選択肢を記憶するのは困難
- 4つのうち3つは間違いの情報なので、間違った情報が先入観になってしまう可能性がある
- 一度ペースが崩れたときのリカバリーが極めて困難
よって、質問だけを読み、頭に入れた上で会話を聞くことになります。
問題は会話終了時にまとめて解きます。
会話中は、キーワードだけを脳裏に焼き付けるように意識します。
間違っても会話を聞きながら選択肢を読んでキーワードに一致する選択肢を探す行為はしないようにします。
この「聞きながら選択肢を読む」で全て解ける場合も実際には多くあります。
ですが、PART3は前述したように短い会話に対して3つも質問されるのです。
また、質問の多くは会話に出てくる具体的な「日時」「目的」「理由」「イベント」や「行為」を問われることが多いのです。
自分はこれらの会話の中に出てくる回答に繋がる情報を「キーワード」と読んでいます。
そして、会話において1つめの質問と2つめの質問の回答となるキーワードが近いときがたまにあります。
このときに「キーワード」を聞いて選択肢から「キーワード」を探し始めると、「1つ目の問題の選択肢を読んでいる間に2つめのキーワードが流れてきて聞き逃した」という事態が多発します。
実際高得点者の多くがこれで満点を逃している。
「どこでなされている会話か?」などの問題ならキーワードが複数回でてくる可能性がありますので1回聞き逃しても即死ではありません。
ですが上述のような「日時」「行為」などの具体的な情報を問う問題は、キーワードが1回しか流れない場合が大半です。
その場合、そのひとつのキーワードを聞き逃すとその問題はもう完全にお手上げです。
また、選択肢はキーワードそのものではなく「パラフレーズ(言い換え)」になっていることも多いです。
その場合は選択肢を見るだけなく読まないと言い換えに気づくことは困難でしょう。
PART3の会話を初めて聞いて、ストーリーをほぼ把握できるレベルのリスニング力がある人でも間違えてしまうのはこれが原因の一つです。
このような行為で本来正解できる問題をぽろぽろ落としてる人が多いのではないかと思います。
何を隠そう昔の私がそうでした。
英文を読んでいる時は、体感でリスニング力は本来の10分の1くらいまで低下している気がします。
だから普通に聞けば簡単に分かるレベルの英語も、選択肢を読みながら聞くことで自分で難しくしているようなものです。
逆に会話が流れている時に選択肢を読む事をやめればスコアは劇的に安定します。
現に私はそうでした。
早く言え。
自分も気づいたのは数年前なんだよ。
もちろん、先に質問しか読まず、会話が聞こえている間は回答しない、ということは、会話終了後に回答を開始するため、のんびり解いている時間はありません。
早く解かないと次の問題の先読み時間がなくなってしまうからです。
PART3はリスニング能力だけでなく、質問と選択肢を速読するリーディング力と、タイムマネジメント力が試されているのです。
2. あらかじめ自分で決めた先読みルールを遵守する
次の注意点は「あらかじめ自分で決めた先読みルールを遵守する」です。
先読みのリスクの一つに先読みのペースが一度崩れると、その後の問題で回答のタイミングが全て後ろ倒しになり、PART3全体が壊滅的な状態になることが挙げられます。
あるあるすぎる。
誰もが通る道だよね。
これを防ぐには、どこかのタイミングでその会話のセットをきちんと回答せずに先読みを元のペースに戻す方法もあります。
ただ、これだと会話1セット、つまり3問を捨てることになるので高得点を目指している人にはなかなか厳しいです。
もう一つの方法は、回答時間を決めておき、時間切れになったら潔く諦めて次の問題に行く、というものです。
私はこちらを採用しています。
どのタイミングで次に行くかは、その人の先読みに必要な時間次第です。
10秒あれば3問分の質問を先読みできるなら、次の会話が始まる10秒前まで問題を解くようにする、というものです。
とはいえ、実際に解いているときは次の問題まであと何秒とかはわかりません。
自分の場合は解いている問題の3問目のナレーションが終えられたとき、を目安にしています。
これだと次の会話が始まるまで15秒くらい残るので、先読みをするにはちょうど良い時間が確保できます。
PART3 自分の解き方
私はいつも以下のような感じで解いています。
パート2が終わったらパート3の説明がはじまるのですが、そこでパート3の1セット目の問題と選択肢を読みます。
選択肢も読むの?
暇だしその分1問目を早く解けるから最初の会話のセットだけはね。別に読む必要はないよ。
パート3の説明は結構短く(30秒くらい?)、油断しているとあっという間に問題が流れ始めます。
繰り返しになりますがひとつのセットで問題は3つ、各問題の選択肢は4です。
私は先に3つの問題の質問にのみ目を通します。
問題さえわかっていれば「このあと流れる会話のどの部分が聞かれているのか」が明確になります。
はっきり言ってしまうとこれで先読みの目的は果たされたも同然です。
先読みする時間は最初の会話のセット以外は15秒くらいしかないと思います。
その間に3問の質問を読み、「何が聞かれているか」を意識します。
このとき会話の内容を予想しても良いですが、予想と外れると混乱する可能性があるので、無理に予想する必要はありません。
やがて会話が始まりますので、問題で聞かれている内容のキーワードを意識して聴きとるようにします。
会話が流れている間はキーワードが出てきても回答はしません。
回答は会話が終了後にすることになります。
自分が会話から得たキーワードを頼りに選択肢から正解を探すだけなので、そこまで時間はかかりません。
ですが、意外とマークするのに時間がかかります。
そのため、自分は回答選択時にはマークせずに正解の選択肢のマークを丸で囲むだけにして次に進めるようにしています。
そしてリスニングセクションの終了後、リーディングに取り掛かる前にに休憩も兼ねて一気に全部塗りつぶします。
ただし、これでリーディングセクションの時間が1分くらい削られるので、リーディングで時間が足りなくなる人にはオススメはしません。
自分はいつもリーディングで5分前後余るのでこのような形にしています。
TOEIC L&R PART4 説明文問題の解き方
PART4 説明文問題とは
PART4は構成はPART3によく似ています。
ただ、PART3では会話だったのが、PART4ではアナウンスやスピーチになっています。
ただそれだけです。
1人の人が話すのでPART3に比べて内容の変化に乏しいなどの特徴はあるものの、基本はPART3と同じです。
スピーチのセットは10セット、それぞれに問題が3つあるので、計30題あることになります。
使われている語彙がPART3より4の方が難しいとかないの?
そういうのもあるかもしれんけど、誤差の範囲じゃないかな。気にするレベルではない。
PART4 対策・注意点・解き方
これらについてはPART3と全く同じなので、説明は省略します。
本気か。
同じこと書いてもしょうがないしね。
まとめ PART3&4は慣れればスコアは安定する
PART3と4はPART1と2より読み上げられる英文が長いので初心者の方は特にとっつきにくいと思います。
また、解き方を知らないと聞き取れるのに正解できないことになり、正解数が伸び悩みます。
ですが、今回お伝えした方法で練習すれば、スコアも安定してくると思います。
もちろん、流れてくる会話やスピーチの内容が理解できない、という人はまずそれらを理解できるように英語力を上げる必要があります。
そのためには単語を覚え、文法を学び、PART3と4の問題を多く解いて復習する、という正攻法しかない、というのが私の考えです。
その上で、今回紹介した解き方を実践できれば、実力通りのスコアが安定して出せるようになるはずです。
問題演習と復習には公式問題集がおすすめですが、本だと続かない、と言う人はスタディサプリのTOEIC対策コースがおすすめです。
コメント