今回はTOEIC L&Rの攻略法について説明していきます。
この記事ではPART5の攻略法を紹介します。
英語学習者に人気のTOEIC L&Rですが、思ったよりスコアが伸びなくて悩んでいる人も多いと思います。
特にPART5については以下のような悩みを本当によく聞きます。
- 高得点者はどうやって問題を解いているの?
- PART5のスコアが全く伸びない
- PART5のスコアが安定しない
- PART5で時間がかかりすぎてPART7が時間内に解けない
- PART5って何分以内に解けば良いの?
- PART7は得意だけどPART5は苦手
- PART5って訳しながら解く必要あるの?
- 文法問題と語彙問題ってなに?どう違うの?
PART5は「初心者がスコアを伸ばしやすいものの、満点を狙うのは難易度が高いPART」です。
自分はTOEICを10回以上受験し、リーディング満点(495)を何度も取得して言います。
TOEICを受ける人の10人中9人はリーディングよりリスニングが得意だけど、自分はリーディングのほうが100倍くらい得意。
自分のTOEICベストスコアは985です。(L495 R490)LRそれぞれ複数満点(495)の経験あり。
この記事ではその自分の解き方をご紹介します。
最高点は満点じゃないんだね。
満点取る前に飽きたからね。でも985は2回、950以上も10回以上取ってるから受験者上位1%の上級者だよ。
なお、ターゲットとしては初心者の方というより、中級者以上でスコアが安定しない or 伸び悩んでいる方、英語力があるのにTOEICの形式に慣れずにスコアを落としている方、が対象です。
受験テクニックとかそういう話?
いや違う。持っている実力を正確に反映するための方法論。
TOEIC L&Rとは?
さすがにこのページを見ている人で「TOEICって何?なんて読むの?」というレベルの人はいないと思いますので、その辺の説明は省略します。
知ってるよ、って人は迷わず次のチャプターに飛んでください。
もしわからない方は公式サイトを見てみましょう。
公式サイトにはサンプル問題もあります。
更にどんな問題が出ているか知りたい人は「公式問題集」を購入して解いてみることをおすすめします。
「公式問題集」は本屋のTOEICコーナーではほぼ確実に売られていますし、Amazonでも簡単に購入できます。
最初はなんて読むのかわからなかったけどな。
無理にカタカナにするならトーイックだろうね。
今回の記事で扱うのはTOEICのうちTOEIC L&R(以下「TOEIC」)です。
TOEICは大きく2つのセクションと7つのパートにわかれています。
セクションはリスニングセクションとリーディングセクションの2つです。
PART1から4までがリスニング、PART5から7までがリーディングセクションです。
時間はリスニングセクションが約45分、リーディングセクションが75分の合計2時間の試験です。
問題数はリスニング100問、リーディング100問の計200問です。
こんな超基本レベルの情報から始まって大丈夫か?
最初だから一応マナーとしてね。次から本題だよ。
今回の記事ではPART5の解き方について説明します。
PART1と2は以下の記事で解説しています。
PART3と4についてはこちらの記事で解説しています。
TOEIC L&R PART5 短文穴埋め問題の解き方
PART5 短文穴埋め問題とは
PART5は1文にある空欄を4つの選択肢から選んで埋める問題です。
問題は全部で30問あります。
問われているのは文法力だけでなく、単純な語彙力だったり、語法だったりと様々です。
使われている単語もTOEICの各PARTの中では難しいものが比較的多く、上級者でもさっと目を通しただけだと意味がとりづらいものもあります。
新形式でも内容は変わってないけど問題数が40問から30問になった。
PART7のほうがスコアが安定するって人には新形式の方が良いかも。
PART5対策の前にリーディングセクションの時間管理について
PART5の具体的な対策を話す前にTOEICリーディングセクション全体の解き方の注意点をお話しします。
前述の通りTOEICは2時間120分のテストで、リスニングが45分、リーディングが75分です。
リスニングは流れてくる音声を聞いて回答するだけですので、時間切れになることはあり得ません。
TOEIC初受験の初心者も毎回満点のツワモノも、解き終わるタイミングは同じです。
集中力はよく切れるけどね。
知り合いはリスニングの途中でわからなすぎて寝てしまったらしい。まあ、そういうのは論外だけど基本的にリスニングは同じ条件。
一方、リーディングはどのPARTにどれだけ時間をかけるかは任意です。
任意という聞こえは良いですが、油断しているとあっという間に時間切れになります。
というか、基本的にTOEICのリーディングは時間との戦いのテストです。
回答時間75分に対して、読むべき英文の量がかなり多いです。
具体的には、スコアが900以上で安定するまでは全問解ききれずに時間切れになることが当たり前くらいの英文量です。
自分は初めて950をとった時は最後の5問を時間切れで塗り絵だったよ。
塗り絵で950ってどんなテストなの。
たまにスコア800くらいで時間内に解き終わる人もいますが、それはあまり意味ないです。
それだけ間違えているということは、本来時間をかけて読むべきものが読めてないというだけですから。
昔の自分がそう。正解数よりも時間内に解き切ることにこだわっていた。目的と手段が逆転した典型例。
ここで言いたいことは、リーディングで求められているのは文法力や語彙力などの英語力や読解力だけでなく、問題を高速で処理する能力および時間管理術も同じくらい大切だということです。
このポイントを明確に認識しないといつまでたっても本来の英語力を発揮できずにテストを終えることになります。
特に模試などの練習では制限時間の75分を超えた後も解こうと思えば問題を解き続けることができます。
そのように時間無制限で回答した正解数を見て「自分も時間さえかければちゃんと正解が選べるんだ」と考えるのは単なる自己満足です。
TOEICで求められている能力は時間内に指定された英文量を読み、正解する能力です。
仕事でも期限までに大量の英文を読む必要があることもある。それの練習と思えば良い。
リーディングは最初は英文法や単語力の勝負だと思うかもしれません。
ですが、リーディングは常に時間との勝負です。
時間を適切に管理して初めて自分の実力が正確にスコアに反映されるのです。
わかりましたね?
では、改めてPART5の攻略法を以下で紹介します。
PART5 対策
PART5で問われているのは文法、語法、語彙力(単語力)です。
よく初心者の方は文法問題だと思ってPART5対策に文法問題ばかりたくさんやる人がいます。
それは間違いとはいいませんが、それだけで高得点が狙えるようになるわけではありません。
ところで語法ってなに?
単語の使い方。ある動詞の後に節が来るか句が来るかとか。文法問題集に入っていることもある。
文法は文法のルールを覚えていればその場で考えて解けることもあります。
ですが、単語や語法は知っているかどうかの世界です。
ですので、文法の勉強もしつつ、単語力(語彙力)や語法も勉強していく必要があります。
文法については、TOEIC向けや大学受験向けの文法書をざっと読んであとは問題集を解くことである程度理解できます。
ちなみに文法はPART5だけでなく、書いたり話したりするときにも必要。文法を時間をかけて学んで悪いことは何もない。
単語は単語帳を使って覚えればよいです。
問題を解いて覚えるのもいいけど、効率は悪い。
TOEICでは英検1級やTOEFLと違いあまり難しい単語は問われないので、8000語くらいまで覚えれば相当知らない単語は減ると思います。
単語の覚え方は以下の記事で取り上げています。
語法は語法問題を解いていくことで覚えていきましょう。
なお、単語と文法は同時に学習可能ですが、時間がない場合は文法の学習を優先しましょう。
文法の方がスコアが上がりやすいからです。
PART5自分が解いているときに注意していること
自分がPART5で唯一意識していることがあります。
それはPART5は10分以内で解く、ということです。
ひとつしかないですがとても重要です。
1問どのくらいかけることになる?
1問20秒だね。
リーディングセクションではPART7に最低でも55分は残したいところです。
そのためにはPART5と6を残された20分で解くことになります。
PART6はそれなりに時間がかかるので、10分は見ておくべきです。
そうすると、必然的にPART5は10分で終える必要があることになります。
PART5を10分で解く場合、満点を狙う方法と高得点を狙う方法では解き方が変わってきます。
それは次で詳述します。
PART5 高得点を狙う解き方
高得点を狙うとは、言い方を変えれば満点を狙わないということです。
といっても満点を狙わない人はいないはずなので、満点が取れなくても仕方ない覚悟で解く、という感じです。
とはいえこれで実際に97 %は正解する。
なんなのその中途半端な体感数字。
具体的な解き方は以下です。
先に選択肢を見る理由は、文法問題か語彙問題かを判定するためです。
見分け方は簡単です。
同じ意味の単語の変化形が並んでいるなら文法問題、そうでなければ語彙問題です。
問題が文法・語法問題であれば英文の意味を取らないで回答可能です。
その文回答時間を短縮できます。
問題によっては数秒で瞬殺できるものも多数あります。
早く言え。
結構有名な話だがな。
ただ、ひとつ弱点があります。
それはごく稀にある引っ掛けに弱い、ということです。
この解き方だと文構造を読み間違える事や、時制の問題で勘違いする可能性がわずかにあります。
ですが、その可能性自体はかなり低いです。
なので、英文を読むスピードに自信がない方や高得点を目指す万人にオススメする方法です。
PART5 満点を狙う解き方
ここでいう満点とはPART5の満点だけでなくリーディングの満点を狙うことを指します。
つまり、PART5の正解率を下げないようにしつつ、10分以内に解く方法です。
これは私の解き方です。
先に行っておくと、英文を早く読める英語力が必要です。
まず「高得点を狙う方法」で紹介した問題の選択肢から読むという事はしません。
選択肢ではなく、問題文の先頭から読んでいきます。意味も取りながら読みます。
そして空欄にぶつかった段階で、選択肢を見ます。
もちろん選択肢を見てすぐに回答するという事はしません。
選択肢を見てから問題文に戻り、空欄の後ろの文まで全て読みます。文の意味も把握します。
そこから回答の選択肢を検討します。
文法問題であるかを問わず文の意味を理解して解くことになります。
この解き方であれば文構造を読み間違える事や、時制の問題で勘違いすることはほぼありません。
もちろん最後まで読んでも文構造が取れない事はありますが、それは実力がないだけです。
つまりケアレスミス防止もかねています。
ただ、この方法は30問全ての英文を最後まで読むため時間がかかります。
それでも簡単な問題だと3-5秒くらいで解けたりしますが、速読力に自信がない方にはおすすめしません。
練習でこの方法で10分以内で解けるなら採用可能。
PART5 その他の注意点
その他PART5で重要なのは、わからない問題の対処法です。
わからない問題に出会ったとします。
文を頭から読んで文の意味を理解したものの、選択肢が選びきれない、文の意味がどうしてもつかめない、などです。
たまに「ちょっと何言ってるかわかんない」って文もあるね。
TOEIC受けている時は大抵焦っているしね。冷静に読めばわかる文も急いで読むとわからないこともある。
そういう時は、一番まともそうなのにマークして、マークシートの問題番号に印をつけておきます。
私はマークシートの問題番号を△で囲います。
そうしておけば、後で200番まで解いてから時間が余れば、△のついた問題に戻って見直しできます。
最初に見た時によくわからなかった文も、後で戻ってきてみるとあっさり理解できることもあります。
直感も大事だからむやみに見直せば良いというわけでもないけどね。
わからない問題ではとにかく一問で20秒以上悩まないこと。
これが重要だと思います。
どうせ間違えるのなら早く間違えて正解できる問題に時間を回すべきです。
なお、20秒を1問ごとに時計で計っているヒマはないので、練習で体感できるようになっておくのがよいですね。
正確には1問平均20秒ね。
難しい問題では20秒以上かかることも当然ある。だから簡単な問題を秒殺することは大事。
おまけ PART7の時間を死守する理由
PART5もPART7も同じ1問なんだから、PART5をじっくり時間をかけて解いて正解率をあげるという方法もあるのでは、という人もいるでしょう。
ですが、PART5は知っていないと解けない問題が非常に多いのです。
つまり、時間をかけても正答率が上がらない問題が多いということです。
一方、PART7は問題文中に正解の鍵やヒントが必ず隠されていますから、冷静になって読めば正解にたどり着くことが多いのです。
ですので、時間をかけるべきはPART7ということになります。
確率の問題かな。
特にPART7の後半の問題を時間切れで大量に空欄にするのは本当に勿体無い。実力というより戦略ミス。
逆にPART7からやるのもあり?
そういう人もいる。でももしPART7だけで時間切れになった時PART5の30問を塗り絵するのはつらい。だから勧めない。
まとめ PART5は10分以内で解こう
PART5は文法と単語という地道な努力が求められるため、初心者の方は敬遠しがちです。
なかにはスコアが800を超えても正解率が安定しない人も多いです。
また、解くのに時間をかけすぎてPART7の時間が削られている人も非常に多いです。
ですが、今回お伝えした方法で練習すれば、スコアも回答時間も安定してくると思います。
もちろん方法論だけでなく、文法力や語彙力を鍛えるのは大前提です。
そのためには単語を覚え、文法を学び、PART5の問題を多く解いて復習する、という正攻法しかない、というのが私の考えです。
その上で、今回紹介した解き方を実践できれば、実力通りのスコアが安定して出せるようになるはずです。
問題演習と復習には公式問題集がおすすめですが、本だと続かない、と言う人はスタディサプリのTOEIC対策コースがおすすめです。
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