今回はTOEIC L&Rの攻略法について説明していきます。
この記事ではPART6の攻略法を紹介します。
英語学習者に人気のTOEIC L&Rですが、思ったよりスコアが伸びなくて悩んでいる人も多いと思います。
特にPART6については以下のような悩みを本当によく聞きます。
- 高得点者はどうやって問題を解いているの?
- PART6苦手すぎる
- PART5は得意なのに似たような問題のPART6は苦手
- PART6のスコアが安定しない
- PART6で時間がかかりすぎる
- PART6って何分以内に解けば良いの?
- PART6って最初から読むの?それとも空欄の前後だけ?
- PART6の選択肢がどれも正解に見えて選びきれない
PART6は「PART5よりもとっつきにくく、満点を狙うのにも難易度が高いPART」です。
PART7より苦手という人も多いでしょう。
自分はTOEICを10回以上受験し、リーディング満点(495)を何度も取得して言います。全問正解も複数回経験しています。
ちなみに自分はリスニングよりリーディングのほうが得意です。
リスニングはなぜか470くらいまで落ちることもありますが、リーディングは落ちても485です。
リーディングは難易度によって何問か間違えても満点になることもあるよ。
まあ米国弁護士という職業上読んだり書いたりというのは得意でないと仕事にならない、というのもあります。
とはいえTOEICのリーディングはある程度準備が必要な試験でもあるので、その点を中心に説明しています。
TOEICを受ける人の10人中9人はリーディングよりリスニングが得意だけど、自分はリーディングのほうが100倍くらい得意。
自分のTOEICベストスコアは985です。(L495 R490)LRそれぞれ複数満点(495)の経験あり。
この記事ではその自分の解き方をご紹介します。
最高点は満点じゃないんだね。
満点取る前に飽きたからね。でも985は2回、950以上も10回以上取ってるから受験者上位1%の上級者だよ。
なお、ターゲットとしては初心者の方というより、中級者以上でスコアが安定しない or 伸び悩んでいる方、英語力があるのにTOEICの形式に慣れずにスコアを落としている方、が対象です。
受験テクニックとかそういう話?
いや違う。持っている実力を正確に反映するための方法論。
TOEIC L&Rとは?
さすがにこのページを見ている人で「TOEICって何?なんて読むの?」というレベルの人はいないと思いますので、その辺の説明は省略します。
知ってるよ、って人は迷わず次のチャプターに飛んでください。
もしわからない方は公式サイトを見てみましょう。
公式サイトにはサンプル問題もあります。
更にどんな問題が出ているか知りたい人は「公式問題集」を購入して解いてみることをおすすめします。
「公式問題集」は本屋のTOEICコーナーではほぼ確実に売られていますし、Amazonでも簡単に購入できます。
最初はなんて読むのかわからなかったけどな。
無理にカタカナにするならトーイックだろうね。
今回の記事で扱うのはTOEICのうちTOEIC L&R(以下「TOEIC」)です。
TOEICは大きく2つのセクションと7つのパートにわかれています。
セクションはリスニングセクションとリーディングセクションの2つです。
PART1から4までがリスニング、PART5から7までがリーディングセクションです。
時間はリスニングセクションが約45分、リーディングセクションが75分の合計2時間の試験です。
問題数はリスニング100問、リーディング100問の計200問です。
こんな超基本レベルの情報から始まって大丈夫か?
最初だから一応マナーとしてね。次から本題だよ。
今回の記事ではPART6の解き方について説明します。
PART1と2は以下の記事で解説しています。
PART3と4についてはこちらの記事で解説しています。
PART5についてはこちらの記事で紹介しています。
TOEIC L&R PART6 長文穴埋め問題の解き方
PART6 長文穴埋め問題とは
PART6はやや短めの長文にある4つの空欄を4つの選択肢から選んで埋める問題です。
文はEメールだったり、レターだったり、通知だったり掲示だったり様々です。
長文は4つですので、計16問となります。
やや短めの長文って何だよ。
ラーメン大盛り少なめみたいなもんだよ。
余計わからん。
数年前の新形式への変更前は長文は同じく4つでしたが、各長文の空欄が3つでした。
新形式になってからは長文の中の空欄がひとつ増えました。
単に増えただけでなく、文の挿入問題が1つの長文につき1問出るようになりました。
また、新形式前のPART6は、空欄の半分くらいはPART5で出てくるような文脈無関係の純粋な文法の問題や語彙の問題でした。
ですが、新形式では接続詞や副詞を問う問題などより文脈を意識した問題の数が増えています。
文挿入はそのPART6の文脈重視の最たるものだと言えますね。
もはや問われている英語力自体変わったともいえる。
まあ単純な文法や語彙はPART5で散々試されているからPART6が独自の目的を持つのは当然と言えるね。
単純な文法知識や語彙力だけでは選択肢を選びきれず、文脈やつながりの理解が鍵となります。
空欄の前後だけ見てもヒントがなく、文章の後半に出てくる情報からようやく最初の空欄の正解にたどり着く、なんてこともザラにあります。
PART5と同じ感覚で解くと選択肢の検討に時間がかかるだけでなく、簡単に間違えます。
長文における空欄穴埋め問題は大学受験の長文や英検でも出る問題形式ですので珍しくもないですが、リーディングの問題の中では難易度は高いPARTです。
正直得意なリーディングで最も苦手なパート。
PART6対策の前にリーディングセクションの時間管理について
PART6の具体的な対策を話す前にTOEICリーディングセクション全体の解き方の注意点をお話しします。
ちなみにPART5でも似たようなことを書いているので、そちらで読んだ人はこのセクションは飛ばしてください。
前述の通りTOEICは2時間120分のテストで、リスニングが45分、リーディングが75分です。
リスニングは流れてくる音声を聞いて回答するだけですので、時間切れになることはあり得ません。
TOEIC初受験の初心者も毎回満点のツワモノも、解き終わるタイミングは同じです。
集中力はよく切れるけどね。
知り合いはリスニングの途中でわからなすぎて寝てしまったらしい。まあ、そういうのは論外だけど基本的にリスニングは同じ条件。
一方、リーディングはどのPARTにどれだけ時間をかけるかは任意です。
任意という聞こえは良いですが、油断しているとあっという間に時間切れになります。
というか、基本的にTOEICのリーディングは時間との戦いのテストです。
回答時間75分に対して、読むべき英文の量がかなり多いです。
具体的には、スコアが900以上で安定するまでは全問解ききれずに時間切れになることが当たり前くらいの英文量です。
自分は初めて950をとった時は最後の5問を時間切れで塗り絵だったよ。
950って上位1%とかだろ。それでも塗り絵ってどんなテストなの。
たまにスコア800くらいで時間内に解き終わる人もいますが、それはあまり意味ないです。
それだけ間違えているということは、本来時間をかけて読むべきものが読めてないというだけですから。
昔の自分がそう。正解数よりも時間内に解き切ることにこだわっていた。目的と手段が逆転した典型例。
ここで言いたいことは、リーディングで求められているのは文法力や語彙力などの英語力や読解力だけでなく、問題を高速で処理する能力および時間管理術も同じくらい大切だということです。
このポイントを明確に認識しないといつまでたっても本来の英語力を発揮できずにテストを終えることになります。
特に模試などの練習では制限時間の75分を超えた後も解こうと思えば問題を解き続けることができます。
そのように時間無制限で回答した正解数を見て「自分も時間さえかければちゃんと正解が選べるんだ」と考えるのは単なる自己満足です。
TOEICで求められている能力は時間内に指定された英文量を読み、正解する能力です。
仕事でも期限までに大量の英文を読む必要があることもある。それの練習と思えば良い。
リーディングは最初は英文法や単語力の勝負だと思うかもしれません。
ですが、リーディングは常に時間との勝負です。
時間を適切に管理して初めて自分の実力が正確にスコアに反映されるのです。
わかりましたね?
では、改めてPART6の攻略法を以下で紹介します。
PART6 対策
PART6で問われているのは文脈にふさわしい単語または文章を選ぶ能力です。
ここでは読解力と文法力、単語力など複合的な能力が問われています。
PART6がPART5の延長戦にある問題だと思って解くと選択肢を選びきれずに撃沈します。
例として、PART5は知っていれば瞬殺できる問題も多く出ます。
ですが、PART6は意味も語法もわかっている単語のに選択肢が選びきれない、ということがよくあります。
そこでは単語がわかるだけでなく、前後の文脈から最もふさわしい単語を選ぶ必要があるのです。
特にPART6では接続詞や接続詞的な意味合いを持つ副詞(however, whereasなど)関係代名詞、などがよく問われます。
時制の問題も頻出で、PART5より総じて難易度が高いです。
長文問題であることを活かし時制のヒントが空欄からかなり離れていることも多いよ。
ここでは空欄の前後の文の関係(順接、逆接、総論と事例、主張と理由、原因と結果など)を読み取る読解力が求められます。
なお、PART6の問題は公式問題集を買っても一冊で8つの長文しか掲載されてないので練習の数が不足しがちです。
ですが、少ない問題でもしっかり復習してこれらの特徴に慣れておくことが重要な対策となります。
もちろん、その大前提として文の意味や空欄の選択肢の意味がわからないと始まりません。
そのため、読解に必要な単語力や文法力も当然必要です。
PART6 自分が説いているときに注意していること
注意点は基本的にPART5と同じです。
リーディングセクションではPART7に最低でも55分は残したいところです。
そのためにPART6は10分で解く必要があります。
これが唯一自分がPART6で意識していることです。
PART6は4つの長文がありますから、平均で1問2分30秒ということになります。
少し余裕があるように聞こえるかもですが、空欄が4つあること、PART5よりも読むべき文字数が多いことなどを考えると余裕は決してありません。
それどころか、PART6ではPART5よりもこの10分の時間制限が守りにくいです。
PART5は知っていれば瞬殺だが知らないと解けない問題が多いです。つまり、解いても解けなくても1問にかかる時間は短いです。
しかし、PART6は難易度の高い問題もぱっと見た感じはよく見る単語だったりします。
その結果見た目はなんとなく解けそうなので諦めきれずに悩んでしまうことが多いのです。
そして気づいたら思った以上の時間を費やしていた、ということがよく起こります。
PART5は1問20秒で30問解くために体で覚えるのが大事ですが、PART6は時計を見ながら時間管理をして、時間と取られすぎないようにしましょう。
PART6 解き方
PART5と6は穴埋め問題という点こそ似ていますが、解き方はかなり異なります。
むしろ感覚は長文読解問題であるPART7に近いかもしれません。
自分のPART6の具体的な解き方は以下です。
繰り返しになりますがPART6は空欄の前後だけ読んで回答すると選択肢が選びきれないか、またはひっかけに気づかず間違える可能性が高いです。
よって、文の先頭から意味を取りながら読んでいきます。
メールのタイトルとか宛先、日付も読むの?
もちろん。急いでいるのはわかるが、タイトル、宛先、日付、どれも正解へのキーとなる情報となり得る。
とはいえ、ゆっくり読んでいる時間はありません。
意味を取りながら速く読むという高度な英文読解力が求められます。
選択肢も文法的にはどれも正しいものが並んでいて即答できないケースが多いです。
数秒考えてわからない場合、立ち止まらずに空欄を飛ばして後の文を読むことが大事です。
リーディングで時間が足りなくなるのは、この「選択肢が選びきれずに悩む」時間が原因であることが多い。
特にPART6は選べそうで選べない問題が多いから、早めの見切りが大事。
空欄の前までの情報で解ける問題って本当に少ないと思っておいた方が良いよね。
特に時制の問題は、ほぼ空欄の後ろに正解のヒントがあると考えるべき。しかも空欄からヒントまでかなり遠い場合もある。
語彙問題でも意味だけでは正解が選びきれないときは、空欄の前後を見てみると、正解選択肢が別の単語で言い換えられているときがあります。
そのような言い換えに気付かず無駄に悩んだり、なんとなく正解に思える選択肢を選んでしまうのは避けたいところです。
とにかくPART6の問題は、空欄の前後だけ読んで解くというやり方だとまず間違える場合が多いです。
早く解きたい、という気持ちからついつい飛ばし読みしたくなる。
でも一番大事なのは正解することだから。
特に時間をかけて悩んだ上に間違えるというのは最も避けるべき事態です。
あるあるだけどね。
以上の通りPART6はPART5のようにさっさと間違えるということが難しいので、わからない場合はそこで止まらず最後まで読みきって空欄に戻って来ましょう。
PART6 文挿入問題について
新形式になってから新たに追加された文挿入問題。
これは問われている能力はかなりPART7に近い内容になっています。
空欄になっている前後の文ももちろん重要ですが、それだけでは選択肢を絞りきれないことも多いです。
また、文脈だけでなく、時制の一致や代名詞が単数か複数かなど文法的指摘からも選択肢を絞り込んでいく必要があります。
選択肢の意味だけ考えてなんとなく意味が通るからと言って選ぶと簡単に間違えるようになっています。
TOEICの問題作ってる人っての性格の悪さが出てるね。
別に一人で作ってるわけじゃないだろ。
まとめ PART6はPART5とは別物と考えるべき
PART6はどうしてもPART5を難しくしたような印象があり、また問題数もPART5やPART7よりも少ないことから、後回しになりがちです。
ですが、リーディング満点を逃す大きな要因となり得るPARTであるのもまた事実です。
また、解くのに時間をかけすぎてPART7の時間が削られている人も非常に多いです。
ですが、今回お伝えした方法で練習すれば、スコアも回答時間も安定してくると思います。
もちろん方法論だけでなく、読解力、文法力や語彙力を鍛えるのは大前提です。
そのためには単語を覚え、文法を学び、PART6の問題をしっかり復習する、という正攻法しかない、というのが私の考えです。
その上で、今回紹介した解き方を実践できれば、実力通りのスコアが安定して出せるようになるはずです。
問題演習と復習には公式問題集がおすすめですが、本だと続かない、と言う人はスタディサプリのTOEIC対策コースがおすすめです。
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